令和8年3月4日に、「放牧を考える会」の冬期研修会が稚内市の沼川みのり公園研修室で開催され、21名が参加しました。今回の研修会は、「ゲノム情報を活用した牛群改良」をテーマに、午前中に北海道ホルスタイン農業協同組合登録部の後藤次長、午後には豊富町のTMC ANIMALCLINICの藤原獣医師が講演を行いました。
午前の部では、「ゲノミック情報の活用と最近の乳牛改良に関する話題」として、ゲノムについて基本的な内容の説明と総合指数(NTP)が令和8年2月より改定され、疾病抵抗性指数が組み込まれたことについて説明がありました。また、SNP(スニップ)検査を実施した牛のゲノム情報を有効に使うための「GenIUS(ジーニアス)(ゲノミック情報利活用システム)」を、実際に使用している会員のデータを使い、情報の見方などを実演しました。
午後の部では、「牛群改良の方向性を考える」として、ゲノム検査により、乳房炎になりにくい牛の選抜を行ってきた結果について講演がありました。飼養管理方法を10年前からほとんど変えていない農場の60頭規模の牛群では、経産牛の乳房炎発生率が60%から5%まで低下したという事例が紹介され、今後の牛群改良のために、ゲノム検査の有効活用方法について見識を拡げることができました。参加者からは「暑熱耐性の遺伝子は有効ですか?」「乳房炎に抵抗性のある牛の具体的な指標は?」といった質問があがり、活発な質疑応答が行われました。
今後も普及センターは「放牧を考える会」の活動を支援していきます。
伊藤副会長の挨拶

ホルスタイン農業協同組合 後藤次長による講演

TMC ANIMALCLNIC藤原獣医師による講演

